質問回答

高野の鍼灸Q&A  


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Q



 
鍼と灸は何が違うのですか?




A

 【鍼治療】人体に針を刺入することで組織に傷を付けます。

そして、
その傷の自己修復能力を活発化させることで同時に患部全体の組織を健康に回復させる治療方法です。

【灸治療】基本的には人体に対してやけどを負わせたり、
やけどの一歩手前の状態を作り出し、
そのやけどの自己修復能力を活性化させることで同時に患部全体の組織を健康に回復させる治療方法です。

【鍼灸治療の根本】は針やもぐさを用いて炎症(治るための反応)の一歩手前の状態を人工的に作り出すことです。

その炎症の一歩手前の状態を「どこ」に、
「どの程度の量」を作るのかを決めてから侵襲行為(鍼灸治療)を行い、
自然修復のための反応を起こさせるのです。

つまり鍼灸治療は、
治療を行っている最中には刺す刺激や熱い刺激で神経を介して痛みを緩和させたり血行を回復させたりしますが、
実は、
組織の修復は治療終了直後から始まるものなのです。

そして非常に重要なのは「どこに」「どの程度の量」の傷ややけどを作るのか?

ということです。

この見極めこそが鍼灸師の力量に差をつけます。

この違いで症状の緩解に大きな差ができるのです。

炎症とはどういうもので、
炎症がどのように修復されるのかを理解すればするほど鍼灸治療の組み立て方もより立体的になり体を修復させるための学問と技術を向上させることの役に立つと私は考えています。

こう考えると東洋医学とか、
西洋医学とかのくくりは本来必要ないものなのかもしれません。





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